【レジェンドオブラウンド】異端な英雄と円卓の魑魅魍魎【最終117位】
どそ と申します。先日食べた月見バーガーがめちゃくちゃ美味でした。まだの方は是非。
今回は、伝説、準伝説、幻のポケモンのみが使用可能という異質なルールのもと開催された公式大会『レジェンドオブラウンド』にて使用した構築を紹介させていただきます。是非、最後まで目を通していただけると嬉しいです。
成績
最高&最終レート1711 117位
構築経緯
❶
ドラゴンタイプが多いプールであるものの、水技が一貫した後のスイープ性能が禁止伝説級ポケモンによる数値の暴力をも凌駕するカイオーガに着目。過去のランクバトルで共に上位を目指した経験もあり、本大会で再び一緒に戦おうという思いが後押しとなった。
❷
サイクル下でスカーフカイオーガを通しやすくするには、「クッション+対面操作」が可能な相方の存在が必要であると考えている。どのポケモンが相応しいか考案した結果、物理方面を雑に誤魔化せて且つ「ステルスロック」によってサイクル、スイープ補助が可能なHBオボンランドロス、特殊方面へのクッション且つ対カイオーガに特化したHDチョッキゼクロムを各々採用した。
❸
マーシャドー、黒バドレックス等といったゴーストタイプへの耐性を持つポケモンが不在な点が気になった為、タイプの一貫を切る条件を満たした上である程度のサイクル性能を保有しつつ、最もポテンシャルが高いと感じたイベルタルを採用した。
❹
ゼルネアスに抗うべく、本ルールにおいて構築に鋼枠は必須であると考えている。候補として挙がったのが常に高火力を出せて且つ、前述したクッションを挟んで相手に強い負荷をかける動きも可能なザシアン、もしくはバフと回復技によって強力な詰め筋となり得る日食ネクロズマ。どちらにするか迷ったが、現状のままでは未だ重めなザシアンやムゲンダイナに対してより強く繰り出せる性能を評価し、日食ネクロズマを選択した。
❺
パワーの高いポケモンが数多く犇めいていることから、相手によってはサイクルを回しにくいケースが起こり得るのではないかと考え、対面的な選出がしやすいよう「きあいのタスキ」を持たせたポケモンを組み込むことにした。そうして白羽の矢が立ったのは、広い技範囲を持っており相手のダイマックスに対して「ダイマックスほう」による切り返しが強い一手となるムゲンダイナ。これにて構築を完成とした。
時間確保を怠った結果、大会が開催されてから突貫工事で構築を作ることになってしまった…
コンセプト
★ サイクルチックな構築でありつつ対面的に動ける要素も取り入れる
★ プレイングで勝負する
個別紹介
カイオーガ
本構築の始点…であるが、選出率は控えめ。
以前と比較すると「こんげんのはどう」から「なみのり」に変更している。限られた試合数の中で、外しによる運負けを極力排除したかった為である。と言いながらも、ゼクロムには「らいげき」を採用しているが。
どんな相手に対しても刺していこうとはしなかったが、選出段階での圧力はトップクラスな為、構築にいるだけで意味があったように感じる。本環境でも水技が一貫した後の制圧力は健在であった。
対面操作が可能なポケモンを選出できなかった場合等、時には釣り交換を用いて繰り出すプレイングを行っていた。尚、有利対面で「しおふき」を押す瞬間だけIQが3になる模様。
また一緒に戦ってくれてありがとう、カイオーガ。
イベルタル
最強のダイジェッター。
どのように動かすか迷っていたが、他に「ダイジェット」が使えるエースが不在であったことから無難な型に落ち着いた。
本環境でもザシアンが非常に多く、ダイマックスを切っても簡単に止められてしまう展開だけは避けたかった為、「ねっぷう」は個人的に必須だった。4枠目は「ふいうち」が欲しい場面もあったが、「ダイウォール」枠の確保兼サイクル加入のしやすさを重点に置き「はねやすめ」を採用。
襷マーシャドーに対して後投げするも、耐久面において若干の不安が募る展開になるケースが多かったので、努力値配分に関してはもう少し考えても良かったかもしれない。
凍らされるも即解除して動いてくれたり、麻痺していながらもダイマックス中の3ターン全て行動して勝ちを掴んだりと、何かと自覚の塊だった。
ゼクロム
カイオーガの相方でありながらカイオーガキラーでもある、本構築の地雷枠。贅沢な伝説ポケモンの使い方。
ここまで特化させることによって、無補正カイオーガの雨「しおふき」を乱数4発、抜群で入ろうが「れいとうビーム」を確定4発に抑えるほどの硬さを誇る。攻撃に4しか振っていないが、元々の威力が高い「らいげき」のお陰でそれなりの火力は出せる。
なるべく後攻で「ボルトチェンジ」を押す機会を増やしたかった点と、ランドロスやグラードンへのダメージ量を意識しつつ「げきりん」による行動制限を嫌い「りゅうせいぐん」を採用し、素早さに下降補正をかけた。
ここまで3枠の技が確定したが、4枠目は黒バドレックスの処理ルートとなる「しっぺがえし」を選択した。技一覧を眺めていたところ、目に止まった勢いで採用した技だったが、ダイマックス時の威力を考えて「かみくだく」でも良かったかもしれない。
初めの内はカイオーガに対して、交代読みで「りゅうせいぐん」や「ボルトチェンジ」を打っていたが、大半が突っ張ってくることに気付いてからは素直に「らいげき」を打って調理していた。
しっかりと活躍させられるか不安であったが、幾度となく勝利に貢献してくれて安堵している。影のMVP。
霊獣ランドロス
ごく普通のHBランドロス。
選出機会は少なかったが、ザシアンやグラードンに対して後投げしたり、デバフを撒いて裏のネクロズマによる詰めのサポートを行っていた。
あまり深く考えずカイオーガとの相性が良い物理受けとしてランドロスを採用したが、実践を重ねていくとジガルデに後投げしても格好の餌にされてしまうのが気になっていた為、この枠はもう少し考察の余地があったかもしれない。
日食ネクロズマ
本構築のMVPであり過労枠。
ザシアンの相手を9割託していたので選出率は断トツでトップであり、結果的にはネクロズマを中心としてゲームプランを組み立てる機会が多かった。
幾ら禁止伝説総出で来られようが、積んでしまえば多くの相手を詰ませることができた。厳しいのは「あさのひざし」の回復量を下げつつゴリ押してくるカイオーガや、エスパーが通らないイベルタルくらい。
急所や状態異常の試行回数を稼がせてしまうので何度ヒヤヒヤしたか分からないが、それを引っ括めても最強の要塞だった。
ここだけの話、脳内で「めいそう」の枠を「コスモパワー」に変更したつもりになっており、実際に繰り出してから技が変わっていない件に気付く形となった。実際に使ってみたところ、B上昇は「ダイスチル」でも十分賄えたのでこれで良かったかも。
ムゲンダイナ
最後の枠に入ってきた、筆者が作る構築にしては珍しい襷持ち。
ムゲンダイナの採用に至った決め手としては、このポケモンは型の豊富さが強みであるという点。その中でも「きあいのタスキ」の全体採用率はとても低く、殆どケアをされないという強さが滲み出ていたように感じる。そのまま突っ張ってくるグラードンや、「とつげきチョッキ」「こだわりスカーフ」以外のディアルガに分の良い確率で対面から勝てるところが良い。
初手に置いて雑に荒らすも良し、「ステルスロック」が撒かれなさそうな場合は後発から繰り出すのも強かった。
如何にもラスボスと言わんばかりの雰囲気を漂わせているので、なんとなく構築の一番下に置いてみた。
要点
★相手のやらせたいことを拒否し、自身のプランを押し通す
カイオーガで分かりやすく圧をかけたり、ネクロズマによる詰ませで如何にこちらのペースに持ち込むかを重点的に考えて立ち回っていた。
★相手からは見えにくい勝ち筋
まず想定されないであろうHDチョッキゼクロム、そして採用率の低い襷ムゲンダイナ。特にゼクロムの場合は相手の特殊攻撃を余裕で耐えたり対面操作から裏のポケモンを展開するといったように、ランクバトルで見掛けるような一般的な型とは思いっきりズレている。汎用性を保ちながら、このようにして相手の認識から外れた形で試合を動かすことができた。
一番多かった選出パターンがこちら
広く対応範囲を確保でき、程よくサイクルも回せて強かった。
苦手なポケモン
ゼルネアス
壁役と組まれている場合や、ダイマックス択に強いゼルネアスマスターの方が相手であるとネクロズマでも普通に負ける。
ジガルデ
対面強く出られるポケモンは存在するものの、裏から繰り出されて不利対面ができた際の「へびにらみ」があまりにも厳しい。クッションとなるランドロス、ゼクロムがジガルデに対して強く出られるわけではない為、気合いの立ち回りが必要になる。
ルギア
完全に盲点だったポケモン。一度「めいそう」を積まれるとイベルタルでも勝てるか怪しく、ゼクロムで麻痺させるかネクロズマでTODを狙うくらいしか方法が無かった。尚、イベルタルやゼクロムで突破しようとした場合「じゃくてんほけん」を持たれていると返り討ちに遭ったりする。
後書き
今回のルールは構築に幾らでも禁止伝説や幻のポケモンを入れられることから、これまで触れた機会がなかったポケモンにも触れられとても新鮮な感覚で楽しむことができました。また同じルールで遊びたいな…。
大会が始まっても構築が出来上がっておらず参加しようかどうか迷っていましたが、貴重なこの機会を逃したくないという事で2日目から参戦していました。これまで経験したことの無いようなド迫力バトル、そして強者の方と良い試合を繰り広げられて凄く楽しかったです。
という訳でここまで読んで頂きありがとうございました! 今後もまた緩く遊んでいきたいと思います。